sacamo.jp 001「光と影の境界線」─壁面に浮かぶ一枚の収納扉


デザイン:山本達雄─Tatsuo Yamamoto


sacamo.jpは、デザイナーとaki furnitureアルチザンの共同プロジェクトです。
山本達雄さんの作品「光と影の境界線」が東京と広島で発表され、デザイナーやジャーナリストから高い評価を得ました。ギャラリー ル・ベインの「家具展」は11月3日迄。オリエンタルデザインギャラリーの「にじむことの美しさ」は12月3日迄開催。

光と影の境界線
モノに光が当たり、そして影があらわれる。日常にありふれているその光景は、実に単純だが光と影の境目をよく観察すると、実は切り取ったようなきれいな線ではなく、光と影がにじみ合いぼやけている。
境目がぼやけて見えるのは、光が影の部分に回り込もうとする「光の回折」の影響で、「光の波動性=波の様な性質」によるものである。そのにじんでぼやけた境界線は、光の絶え間無い変化に応じて、影も無数の表情を見せてくれる。
壁面から浮かび上がる一枚の収納扉には、緩やかな曲線に沿って折り曲げられることで境界線が現れ、柔らかくあいまいな光と影が共存する。
                                     山本達雄 インテリアデザイナー